2025年の夜、テントに暗闇が隅々に潜み、ロープに絡まり、古びた布のすべてのしわの後ろに滑り込むように私を包み込むのです。光のひとかけらもありません。電気も、わずかなろうそくさえもなく、まるで夜そのものが私たちを丸ごと飲み込もうとしているかのようでした。暗闇は目より先に心を食い尽くすように感じられ、胸を押しつぶし、呼吸するたびに前よりも重く息苦しくなりました。
夜の音が私の頭の中で増幅されました。テントをよじ登る風、隅々で叫ぶ風、空気の圧力で軋む木の音、それはまるで迫り来るものの警告のようでした。そして埃だらけの地面を踏む人々の足音は、恐怖に打ち震える心臓の鼓動のように感じられました。周りのすべてが動いているのに、はっきり見えるものはなく、まるで暗闇が私たちをすべて、安全を求めてさまよう幽霊に変えてしまったかのようでした。
私は地面に座り、ゆっくり呼吸しようとしましたが、心はどうしても落ち着きませんでした。小さな動き、例えば、テントの揺れやカバンが「カサリ」という音、遠くでささやく声、それらすべてが胸の中で大きくなり、どんな些細な音でも、一瞬息を止め、最悪のことを覚悟します。私は完全な無力感に襲われました。まるで世界が止まり、夜が永遠に続くかのように、暗闇と不安と恐怖に飲み込まれ、すべてを奪われてしまうように感じました。
寒さも容赦なく薄い服を通り抜け、骨の髄までしみわたります。だから、心身共に痛み、静かに震えるのです。テントの壁に影が揺れるのが見えました。風に合わせて踊るその影はまるで本物の幽霊のようで、私たちの周りを巡り、見つめ、どこにも安全な場所はないことを思い知らせるかのようです。私の周りに座る家族も、はっきりとは見えません。ただ静かに、ゆっくりと動く幽霊のようで、私たちはそれぞれ、この恐ろしい夜の静寂の中で、かすかな安心を見つけようとしていました。
この暗闇の中で、戦闘のことが常に頭から離れませんでした。遠くの音も、近くの音も、いつ何が起こるかわからない危険を思い出させ、周りにみんながいても、一人ぼっちのように感じました。時間が経つにつれて、苦しみの重さが増していくのを感じました。
まるで夜は、太陽がないだけの時間ではなく、悲しみと恐怖、終わりのない不安が延々と続くかのようです。
それでも、この苦しみと暗闇の中で、私たちはとてもたくましいということ、そして心が理解できないほどの苦しみの中にあっても、耐え抜くことができるということを私は改めて気づきました。希望は小さくても、私たちの奥深いところでしっかりと輝き続け、暗闇や恐怖、終わりのない闇の中でも、まるで遠くの空に輝く星のように光っているのです。
私はその場に座り、周りの暗闇を見つめながら、一つ一つの動きや音に耳を傾けました。
そして、私たちの生活は恐怖で止まるわけではなく、新しい朝がやってくるたびに、新たなチャンスがあることを思い出しました。痛みや苦しみ、あらゆる困難、戦闘そして苦痛しかないガザの長い夜があっても、私たちは生き、耐え続け、この真っ暗闇の中でさえ、わずかな希望の光を見つけようとしているのです。
